栄養療法とは、栄養の摂取量をコントロールして、生活習慣病などの疾病の治療を行う療法です。サプリメント等を利用して不足するビタミン類などを補給する方法から食を断つ絶食まで、様々な方法があります。栄養療法は、薬物療法と異なり、人間が生来有している自然治癒力を活用して病気の回復を図るという点が、最大の特徴といえるでしょう。したがって、薬物療法のような副作用の心配がほとんど無いのが特徴です。栄養療法で治癒が期待できる疾病は、ニキビや肌荒れなど軽微な症状を始め、自律神経失調症やアトピー性皮膚炎から更年期障害やうつ病まで多岐にわたります。また、偏頭痛や慢性疲労といった完治の難しい症状も、栄養療法により改善が期待できるといわれています。
さらに、悪性腫瘍の治療にも、栄養療法は有効といわれています。いずれも、細胞の栄養不足が原因の1つとされており、栄養療法が良い効果をもたらすのです。しかし、実際は多量の薬剤を服用することが、こうした疾病の治療法の主流となっているのが現状です。そのため、薬物療法の副作用に悩まされる患者たちが、栄養療法に注目しているのです。栄養療法で施されるサプリメントは、元々体内で組成される物質から構成されており、薬剤のような人工合成物が含まれていません。また、栄養療法を開始するからといって、薬物療法を完全に停止させる必要もないのです。そのため、栄養療法を続けながら、薬剤の量を減らすという方法も可能です。薬剤を減らすことにより、人間が本来有する自然治癒力を回復することも期待されています。